分岐点

ふと思い立って映画「何者」を見てきた感想は「バンドマンの菅田将暉飼いたい」の一言につきる。エンドロールに川村元気を見つけてあぁまたか・・・となったとか?いずれにせよ偏差値30って感じ。エモいこと言うとすれば、ちょうど1年前くらいに転職活動をしていたので、仕事が決まったときの高揚感とか自己肯定が許されるのだという安堵感とか、新しい仕事を始めた年明けには東京ハチミツオーケストラをひたすら聴きながらまるで初めて東京に出てきたみたいにわくわくしながらメトロを乗り継ぎまくっていたこととかを思い出した。

家に帰って何者の原作の最後だけを急いで読んだあとは、久しぶりに「ここは退屈迎えに来て」を読んだ。初めて読んだときはひどく絶望してやられた。自分の置かれている環境が相当変化したのでもうそんな気持ちにはならなかったけれど、他人任せなこの本のタイトルは何度見ても最高だと思う。かなり繰り返し聴いた曲の中にスネオヘアーの共犯者とスピッツのスパイダーとUAのミルクティーともさかりえカプチーノがある。私はどうやら他人任せ的なものが好きらしい。My Fair LadyとPretty Womanがめちゃめちゃ好きなのもその所以。例えば電話1本入れれば契約を止められるのにそうしなきゃ毎月お金を支払うのにいつまでも電話ができないし、税金を引き落としにしたいのにできないし、とにかく自分のいろいろなことが上手くできない。自分で勝ち得た今の平和だけでは飽き足らないのでつくづくないものねだりだなぁと思う。